試行錯誤
Twitter の #5000poly というハッシュタグで、 さくらもちさんの作品を筆頭に高品質なローポリモデルが上げられていて憧れの目で見ながら いつか自分もここに上げられるような作品を作れるようになりたいと思っています。
それを踏まえ、自分のスキルやツールセットからどうすれば実現出来るのか手順を模索しているのが現状です。 ここ最近試行錯誤していた内容を書いておきます。
現状のツールセット
- ZBrush 4R7
- Metasequoia 4.5.x
- [New] MarvelousDesigner 6 (体験版)
- [New] 3D-Coat (体験版)
ひとまずZBrushを使うことでハイポリモデルに関しては質はともかく一応作れるようになってきました。 問題はスカルプトで作ったハイポリモデルをどうローポリモデルに加工していくかです。
主に3つの障害が考えられます。
- リトポ
- UV展開&テクスチャ作成
- アニメーション(リギング・スキニング・モーション)
リトポ
単純に5000poly以内におさめたいだけならZRemesherでリトポすればいいと思うんですが、 その制約の中でアニメーションもさせたいとなると自動リトポではエッジループや密度の調整の面で限界を感じました。
ZBrushの手動リトポ関連の機能を触ってみたのですが、操作性につらみがあったのでリトポ機能が便利と評判の3D-Coatを使ってみたところ噂に違わぬ便利さで気に入りました。 リトポはハードサーフェイスのモデリングにも応用ができそうですね。 安価なので購入予定。
UV展開
過去の手順
- MetasequoiaでUV展開→そのUV展開図を下書きに画像編集ソフトで色塗り
さすがにこれはつらいし、みんなこんなことやってなさそうと思って調べたら polypaintをbakeする方法が見つかりました。
- Tool > Texture Map > New From PolyPaint
UV展開はUVMasterというプラグインが便利そうでした。 しかし、手順がやや複雑で以下の2つの挙動でかなりハマりました。
まずサブツールを合成してSubDivLv=1だけの状態にしなければいけないのですが、 SubToolを合成したときに全体のSubDivLvが失われてしまう。うまくいくサブツールの組み合わせもある。
合成してUVを展開したあと「Copy UV」して元のハイポリモデルにUVをpasteしようとするも、 Incompatible(互換性がない)というエラーが出て出来なかった。
これらの挙動の原因は結局よくわかりませんでした。次からはローポリのパーツ構成が決まった段階でディテールを作り込む前に早めにMergeしてUV展開しておくことで対策をしておこうと思います。 今回は仕方ないのでSubDivLv=1で merge して、Divideし直すことにしました。失われたディテールはまた作ります。
あとは頂点色に影や素材のbakeをしたいときはProjection Masterというプラグインが便利でした。
アニメーション
過去の手順: Metasequoiaでリギング&スキニング → CLIP STUDIO COORDINATE & CLIPSTUDIO ACTION
上の手順でも出来ることはわかってるんですが、データの受け渡しにPMDファイルを使わないとうまく受け渡し出来なかったり色々と不満も多かったです。MayaやMaxなしでのこの部分の定石がまだ見つかってないのですが、akeytsuという直感的な操作が売りの新しめのツールが気になっています。
リギング・スキニング・アニメーションをターゲットにしたツールで用途には完全に合致しています。 評判をぐぐった感じでは、機能が足りないからまだ様子見という意見が多く、ドキュメントも少ないため学習コストは高い印象です。用途は合っているし、他に良い選択肢もわからないので一度試してみようと思います。
まとめると、リトポとUV展開に関しては3D-CoatとUVMasterで解決できました。 アニメーションに関しては akeytsu を試してどうかというところです。
MarvelousDesigner
服をパターン(型紙)から考えることがこれまでの人生で無かったため最初は面食らいましたが、 いくつかチュートリアルやネットで拾ったパターン通りに実際に作ってみているうちにすぐに慣れることができました。 Clothシミュレーションも早くて綺麗だったし、プロトタイプを素早く作ることに役立ちました。 衣服のパターンは奥が深くて難しいけど楽しいですね。30日の試用期間を終えましたが購入予定です。します。
覚えたての便利ワード: 折り目・ひだの種類
- プリーツ(Pleat)
- 縫い合せ部位に折り畳みがあり、布先まで折り目がある
- タック(Tuck)
- 縫い合せ部位にのみ折り畳みがある
- ダーツ(Dart)
- 予め三角に縫ってある。縫い合せ部位はフラット
まとめ?
途中経過
- ポリゴン数 約 4400
- テクスチャ 512*512 3枚(髪・体・服ほか)
今のところ右往左往しながらもなんとか目標の水準に近い形で出来てきてはいます。 テクスチャは3枚使っているのですが最終的には1枚か2枚に減らす予定です。 とりあえずはUV展開とテクスチャ作成を一旦終わらせます。
その後、ディテール作成と行きたいところですが、アニメーション周りが未知すぎて怖いのでまずはアニメーションの手順を模索します。アニメーションの手順が確立したら、ディテールを作り込み、アニメーションのパターンを増やす感じで作業をしていきます。今年中には動かせるといいなぁ。